一重の細い目に、高くも低くもない、微妙な鼻。
そのくせ口がでかいから、すぐに口に目がいってしまう。
顔に自信がないから、もちろん髪の毛はロングのストレート。
髪の毛には気を使ってるから、いつもサラサラ。
「……―はぁ…」
小さくため息をついた後、私は靴を履き替えて教室に向かった。
「ほのかちゃん、おはようっ」
「…あ、菜々子。おはよー」
声をかけてきてくれたのは、私の一番の友達、香坂菜々子。
おさげに黒縁メガネ。
こう言われたら、あまり可愛くないって思うかもしれないけど―……
……―でも菜々子って、メガネを取っておさげをやめたら、絶対に可愛くなると思うんだ。