焦る気持ちで画面をタップしていく。



……メールの主は、美辞麗句メールじゃなかった。


私が今、一番顔を見たくない………菜々子だった。




「なによ、メールなんかしてきて…」


トイレから出ながら、私は仕方なくメールを開く。



【話したいことがあるから放課後あのファミレスに来て】




絵文字も、顔文字も、。も、もない。



要件を伝えるためだけに送られてきたメール。




私は何とも言えない気持ちになって、携帯を力いっぱい握りしめた。


壊れてしまうくらいの強さで。