あの電話の後、足がふわふわする感覚が止まらない。







「南と電話したの!??よかったね!!」


「そう!!もう私死んでもいいやぁ〜」






放課後、佳菜子と寄り道をして買い物を楽しんでいた。






「沙奈、メイク研究したら!うちの学校校則厳しくないし!」


「え!メイク…?うーーーん確かに!してみたいかも!」





そう、棚に並べられているキラキラしたメイク道具を眺める。





どれも可愛いけど、どこになにを使ったらいいのかも分からない。






「…こ、これはどれがいいのかな…」



「何かお探しですか?」





後ろから声をかけられ、驚いて振り向くととてつもない美人が立っていた。




「ふふ(笑)驚かせちゃってごめんね(笑)」


「あ、いえ!ま、まったくメイクとかしたことなくて…どういうのがいいかなって…」





そう言うと、お姉さんはニコリと笑って「そうだね〜」と棚を物色し始めた。





「これとかどうかな??まだ高校生で肌も綺麗だし、パウダーを軽く肌に乗せるだけでも全然違うよ。」


「うわ、かわいい…」


「デートか、なにか??」


「え!いや、そんなんじゃないんですけど…」


「好きな人に、かわいいって思われたいんだよね!」


「ちょ、佳菜子!」






その様子を見たお姉さんはふふっと笑って少しまっててねとその場を離れた。