好きだ。

「あ、そうや。これついでに渡しとくわ。」



そう言いながら南はカバンの中からガサゴソと無造作に携帯を取り出し、なにやらメモを書き出した。




「なに?なにくれるの?」





そう不思議に思い覗き込んでいると




「やめて、見んな。エッチ。」




そう、書いてるものを隠しながらこちらをじっと睨んだ。






キュン。





エッチとか言われてキュンてするの、後にも先にも南しかいないだろう。




「ケータイのカバー。貸して」


「え?」




そう言われるがままにカバーを渡すと、南はそこに書いた紙を入れた。




「お前の性格上、すぐ開いて見てまうかもやけど。これはいざという時のお守りみたいなもんや。開けるなよ…」




そう、ニヤッと悪い顔をして笑うと「帰れ帰れ」と追い払われた。





「…おまもり???」





なんかよく分かんないけど、ニヤニヤが止まらなかった。