好きだ。



「ん……」



目がさめると、月明かりに照らされたベッドの上にいた。




腕には点滴が打たれている。






あれ、俺仕事行って…島崎と帰って…






そんで……病院?











ふと目線を外すと、俺の手を握って眠る島崎がいた。







「島崎…?」










島崎がなんでここに…








そう、島崎を起こそうと顔をのぞくと、

まつ毛がキラキラと光っているのがわかった。










「…泣いたんか…?」








一瞬で訳が分からなくなった。







俺が熱出して傷つけるようなこと言うたんか…








ひどいことしてもうたんか?








泣いてる理由が分からず、そっと頭を撫でる







「…なんでこんなモヤモヤするんや…」









浮かんだ感情を振り切るように、目を閉じ横になったが










握られていた手だけは離すことができなかった。