「あいつ…なにやってんねん…」
『良かったら、一緒に花火見ない?』
その言葉が単純に嬉しくて、OKしてやったっちゅーのによぉ!!!!
時計を見ると7時10分。
「…しばきや。」
そう心に決め空を見上げると花火が打ち上げられた。
ヒューーー……ドーーーーーン!!!
「………。」
正直、1人で見てもなんも面白くない。
『うわぁ!!すご!!!綺麗だね、南!!』
『お前ほんまガキやなぁ(笑)花火だけでそんなテンション上がるんもすごいわ(笑)』
『え!南テンション上がんないの!?』
『お前みたいに、ガキちゃうからな』
『ひどっ』
島崎と花火見たら…そんな感じなんやろな。
なんだか急に虚しさがこみ上げて来て、そっと俯いた。
「早よ来い、島崎」
お前に会いたい…
そう心の中で呟き、はっと我に返った時
「…何考えてんねん俺」
必死で自分の中の感情を押し消した。
「…眠いな…」
夏も、もう終わりか…
