好きだ。






南と約束をした後教室に戻ると、同じく嬉しそうな佳菜子がいた。









佳菜子も無事、真川を誘えたみたい。





















「あ、じゃあ私行くね!!」













文化祭も終わり、時計の針が7時を指した時、嬉しそうに佳菜子は教室から出て行った。















みんなぞろぞろと運動場へと向かう中


















私は1人、屋上へ…


























「島崎!!!」




























「…福原?」


「…はぁ…はぁ…」


「どうしたの息荒げて(笑)」






汗だくになりながら息を整える福原の姿は、いかにも爽やか少年って感じ。





でも…なんでここに…?














「…島崎…」


「ん?」
















福原は私にそっと近づき、何か言いたそうな顔をしていた。












「…どうしたの?」













早く屋上に行きたくてそう問いかけたけど、福原はなかなか物を言おうとしない。
















「…ごめん、私急いでるから…」









時間はもう7時を回っていた。









花火始まっちゃう…















そう思ったその時





















私の身体は福原によって抱きしめられた。





















…え?




















「福原…?」



















ヒューーーー………ドーーーーーン!!



























「…あ…」








花火…始まっちゃったよ…







「ごめん、私本当に急いで「島崎…」















「南の所になんか行くなよ…」











「…え?」













福原の口から出た予想外の言葉に、私は余計混乱する。












「会うんだろ?今から」














どうして…知ってるの…?
















「…は、離して!!」



「やだよ」



「やだじゃないよ!!離して!」












南が待ってるの…!












そう思い、身体を振り払おうとした瞬間
























唇に柔らかい何かが触れた。




















数秒の間

















何が起きたか分からなくて…





















「……好きだよ」













至近距離で福原の真剣な眼差しがこちらに向けられた。










好き…?
























私は、人生で初めて告白されて

















人生で初めて、キスされてしまった。