好きだ。





天気…いいなぁ。






まだまだ夏は終わらないぜと言わんばかりの太陽と蝉の鳴き声。






夏はもう終盤に近づき、始まった。









「文化祭だぁあああ!!!」





朝から皆のテンションは異常な程に高く、女子は更衣室で浴衣を着て見せ合いっこ。






男子で一番甚平似合うの誰だろうねー!なんて楽しい会話を弾ませていた。






「わっ、沙奈いい感じじゃん!」



「えへへ♪佳菜子も似合ってるよ!」


「ありがとう!いこっ!」





急いで教室に戻ろうとすると途中で真川先生に遭遇した。




「わっ…ま、真川先生!!」




一気に顔が赤くなる佳菜子。




「お、おぉ…沢田。お前ら、縁日やんのか?」


「はい!真川先生も来てくださいね♪あ、浴衣のレンタルやってるんで、ぜひ♪ねっ、佳菜子!」


「は、はい!!!ぜひ来てください!!」


「おう!分かった、絶対行く!」




またなと真川は佳菜子の頭を触った。





う、うわあああああ!!




「佳菜子!私の頭は触らなかったよ!やったじゃん!」


「うんうん!!!!めちゃくちゃ嬉しい!!!」







いいなぁ♪私も南に会いたいなぁ。






「沙奈!」


「ん?」


「会いに行ったら?会いたいんでしょ!」




さすが佳菜子…読まれてる…




「で、でも恥ずかしいし」



「いいじゃん!行って来なって!」



「…う、うん。分かった!」







浴衣変じゃないかな…大丈夫かな。







別に久しぶりなわけでもないのに、すごくドキドキした。





まるで、デートする前みたいな。





そんな感じ。