「南と話しちゃったー♪」
そんな声がちらほら聞こえる。
「B組の麻美ちゃん、南先生の事好きらしいよ。」
「えっ！？？」
「いや、恋愛的じゃないだろうけど」
「あぁ…」
「かっこいいんだってー。うん、確かにかっこいい。ふふ（笑）昔は沙奈、かっこよくない！！って断言してたのにねー（笑）」
「うるさいなぁ。別に、今もかっこいいとか思ってないし。」
七滝麻美(ナナタキアサミ)は、学校でも有名な美少女だった。
でも、いろんな男の子にかっこいいって言ったり…
正直、好きじゃない。
「どうせまたノリでしょ」
「うーん」
「若かったら誰でもいいんでしょ！」
「知らないけど、そんなに気になるなら沙奈聞いてみたらいいじゃん。」
「な、なにを」
「麻美、南先生の事、好きなの？って」
「いや、それじゃあまるで私が南のこと好きみたいじゃん！！」
「知らないけど（笑）」
麻美が…南のこと好きだったら…
南…麻美のこと好きになっちゃうのかな。
いや、でも彼女いるし…
じゃ…じゃあ…
生徒の中での1番は…麻美になっちゃうのかな…
「…それは嫌だ」
麻美が1番になるのだけは嫌だ！！
他の人なら良いから！！って訳じゃなく…
南の生徒の中での1番になりたいもん。
