二階へ上がり、明かりの漏れるふすまをそっと開けて中を覗いて… あたしと麻衣ちゃんは息を飲んだ。 綿子さんが注射器で自分の血を吸い出していた。 袖をまくったその左腕は絆創膏だらけ。 口元には薄ら笑いを浮かべている。