親愛なる母へ




許すよりも、恨み続ける方が楽だったかもしれない。

憎しみはあまりに真っ直ぐで、感情の行き場が決まっている。

今まで外にだけ向いていた強い感情を、しかしこれからは、形を変えて自らに取り込んでいかなければならない。

鋭く尖ったそれは、未央子の内側を切り裂く。

素手でナイフを受け止めるように、未央子はそれに耐えなければならなかった。

そしてその痛みに耐えかねて、のたうちまわる。

悲鳴を吐き出し、涙を流す。

そんな日々は、今も尚続いている。

行き場のない思いを抱え続けるのは、あまりに苦しい。