親愛なる母へ




目尻から、涙が伝って落ちる。



お母さん。



弱いあなたの分まで、荷物はあたしが背負ってあげると、皮肉を言う。

あなたが忘れた分は、あたしがずっと覚えているから。

痛みも、愛も、全部まとめて、抱えてみせるから。

あなたはきっと、そんなあたしを見て、微笑んでくれるでしょう?



視線をギターに戻す前に、亮と目が合った。

今まで見た中で最も穏やかな表情を見て、わかった。

亮も、呪縛から解き放たれたのだと。