親愛なる母へ




未樹の深層心理が、未央子を前に、罪悪感を抱いているというのか。

しかし、そんなものがもたらす謝罪など、未央子は望んでいない。

胸の傷がうずく。

心の傷がうずく。

それが残る限り、未央子は未樹を許さないと決めた。

忘れないと、決めた。

心の中に、母親の居場所を持ち続けようと決めたのだ。

だから、


「謝らないで……」


それを受け入れることは、未央子が未樹を忘れることに等しい。

未央子の中で、未樹が死ぬことに等しい。