親愛なる母へ




細い腕が、自分を抱きしめてくれている。

傷付けたのに、抱きしめてくれる。

ぼろぼろに傷付いて、でも壊れまいと、必死で地面を踏んでいる。

強いひとだと、思う。

弱虫で、けれど強い。

あのひとも、きっと。

たったひとり、罪を背負い続けたあのひとも。

弱いのは、自分ただひとり。


「未央子……ごめん……」


言うと、もっと強く抱きしめてくれる。

憎いはずの自分を。