親愛なる母へ




そんなことを考えながら心を躍らせていると、ふいに彼女がその場にしゃがみ込んだ。

体調が悪くなったのかと心配して駆け寄ると、彼女は亮を見上げて言う。


「亮君、お願いがあるの」


亮もそこにしゃがむと、彼女は照れくさそうに笑う。


「喉、乾いちゃった。でも疲れちゃって、すぐ動けそうにないの。飲み物買ってきてもらえないかな」

「なんだ、そんなこと。いいよ」


亮はほっと息をつき、彼女の頭を一撫でして、階段を駆け降りた。