親愛なる母へ




未央子はそこへ足を進める。

行き先案内の矢印を辿り、病院の深部へと進んだ。

途中、内科と皮膚科を通り過ぎ、看護師ともすれ違ったが、尋ねることなくひとまずは進むことにした。

皮膚科を過ぎて歩くにつれて、辺りがしんと静まり返っていく。

精神病棟に近付くにつれ、空気が重くなってくるように感じるのは、おそらく未央子の心を映してのことだろう。

なんとなく歩調が遅くなっていくのも、緊張の表れだった。

やがて、一つのエレベーターに辿り着いた。