親愛なる母へ




電車とバスに揺られ、総合病院を目指した。

もしかすると母に会えるかもしれないと思うと、緊張で心臓が壊れてしまいそうになるので、未央子はそれを考えないようにした。

今までのように、ただ手がかりを得るためだと、自分に言い聞かせる。

窓の外に目をやると、薄青い空から、やわらかな陽射しが注がれている。

夏も本番だが、今日の気候は過ごしやすい。

目を閉じて、まぶたを通してその陽射しを見ると、温かく心地良い。