次の日の昼休み、梨乃は創汰に言った。
「ごめん、創汰くん!今日寝坊しちゃってお弁当作れなかったの…」
「だ、大丈夫だよ!梨乃ちゃん、自分の分も作ってない?それなら購買行こう!今日は梨乃ちゃんの分もぼくが買うから!」
「何言ってるの?あたしが買うから、心配しないで。ほんとにごめんね。」
「大丈夫だって!ほら、行こ!」
創汰は笑って梨乃に手を差し出した。
「うん」
梨乃も創汰の手をとって歩き出す。
梨乃は後ろにいる愛美のほうを向いて
「愛美も購買ついてきてくれない?」
「うん!いくいく!」
それまで、少し曇っていた愛美の顔が一気に明るくなる。
