「おかえり、夕菜。 遅かったじゃない」 「聡子、夕菜も高2だぞ? いちいち言うな…」 あたしが部屋に入った途端、 言い争いを始める両親。 あたしはもう、なんだか イヤになってきた。 葉の顔をチラっと見ると、 葉も同じコトを考えてるのがわかる。 …ねぇ、父さん、母さん。 もうオワリにしない? ふたりとも…愛なんて見えないよ。 あたしと葉のコト、 これっぽちも考えてないでしょ? 「はぁ…もういいわ。 夕菜、葉、どちらにつくか もう決めたわね?」 「…決めたよ」