「っごめ、ほんと急いでて…」 あたしの腕を優しくつかむ飛鳥を 振りほどいてしまった。 その時の飛鳥の表情は 哀しみでもなく、 怒りでもなく、 ただただあたしを優しく みつめていた。 「…じゃ、仕方ないな」 「…ごめんね。明日なら…」 「そうだな」 コイツ本当に高校生? あたしより年下? ずるいよ… こんな大人っぽい瞳。 アンタ何考えてんの? あたしにはわからないよ。