部屋の隅に確かにいた。 小さな小さなあたしの赤ちゃん。 ううん…あたし達の赤ちゃんが。 「よくがんばったな。おめでとう」 「ふぇ…あすっ…」 あたしは泣いた。 大声で泣いた。 部屋にいた人もみんな泣いた。 幸せで幸せでしょうがなかった。 でもあたしはちゃんと… あの黒い塊との約束を覚えていた。