「うん?」 「ひき逃げだって… 17歳の男の子が…あた、あたし、 優哉のコト思い出しちゃ…っ」 あたしは そこまでしか言えなかった。 朝美はただ、 あたしを抱きしめてくれた。 それがとっても嬉しかったんだ。 「うん…うん… 大丈夫だよ、ユナ……」 朝美は優哉の妹なんだ。 だからあたしが、優哉のコト 思い出して泣いていると いっしょに泣いてくれる。