水晶の少年 【第一幕 完結】※続編「SEASON」 



桜ノ宮サナトリウム。

この場所で暮らし始めて一ヶ月が過ぎた。

聖フローシアで過ごす学校生活も、
和花さんと今井さんのおかげで、
何一つ不自由なく過ごせてる。


そして携帯でメールを送れば何時でも、
氷雨と繋がってるって感じることが出来る。


キラキラ輝き続ける時間が、
今はとても幸せでこの時間が長く続いて欲しい。


神様にそう願わずにはいれない。




「おはようございます。
 春宮さま」



朝、起床時間に礼儀正しく声をかけて、
起こしてくれるのは今井さん。


まだ頭が覚醒しきってない中、
もぞもぞと布団の中から顔を出す。


車椅子をベッドサイドに引き寄せて、
手の力で乗り移ると、制服に袖を通す。



そして朝食。




今まで過ごしていた場所と違って、
ここで出される食事は、
美味しいって思えるんだ。


今までの施設と、
この場所の違いは多分食器なんだと思う。



プラスチックの味気ない食器から、
今は陶器の美しい食器に。



出される食事は、お皿と、野菜、お肉が
一つの芸術作品みたいに美しく盛り付けられていて、
それだけで食欲がわいてくる。


今井さんが食べやすいように給仕してくれて、
大好きな紅茶も堪能して。


朝から頑張ろうって、
心から思えるようになった。