緊張感漂う車内。



優の自宅に向かう車の中で
オレは、1日を振り返る。






なんでこのタイミングなんだよ。





悔しさだけが、
溢れだしてくる。





ポケットから取り出した携帯。



そこに映る、妃彩の写真を
ゆっくりと見つめながら、
アイツの純粋さを想う。





大切なものは、
本当に身近にあった……。




せっかく気づけたのに、
オレは……。




また迷路に迷い込むのか?







その時、オレは
ただ真っ白になりたかった。





何も知らない……
ただ純粋さだけを持っていた
あの頃だったら。






そして何時までも、
その純粋さが穢れることのない
アイツを想い続けてた。