水晶の少年 【第一幕 完結】※続編「SEASON」 



初めてのデート。


私の隣には、
氷雨くんがずっといて守ってくれて……。


車椅子で過ごすようになってから、
諦めていたことを一緒にしてくれる。



ねぇ、神様。

隣に、氷雨くんが居てくれるだけで
どうして世界がこんなに
キラキラ輝いてるみたいに見えるの?



車椅子を押してくれる氷雨くんの顔は、
後ろを振り向かないと見えないんだけど、
それでも少しでも顔を見たくて鞄から取り出した、
鏡の中に氷雨くんの表情を映し出す。


今井さんが連れて行ってくれた映画館。


そこで私は、
氷雨君と二人きりになって映画館に向かった。



氷雨くんが見たかったのは、
宇宙人が出てくる怖そうなSF。


怖いのが苦手は私は断ることも出来ずに
固まっていると、
氷雨くんが私が見たいのをきいてくれた。



(あなたに恋して)


そう書かれているタイトルを指差すと、
溜息をつきながら、崩れる氷雨くん。


それでも彼はすぐに、そのチケットを購入してきて
シフターへの入り口を潜った。

シアターに通された私の場所は、
一番前の、端っこ。


通された場所は、
見やすい場所ではなかったけど
それでも私は幸せだった。


そんな今の状況に心から怒ってくれた
氷雨くんの優しさも暖かかった。


映画が始まっても、
隣に居る氷雨くんが気になって、
本編に集中できない。