あなたが教えてくれたこと

私とあなたが出会ったのは
小学校5年の宿泊学習の班決めのとき。
転校してきた私に、一緒の班になろう。なんて言ってきてくれる人はいなかった。だけど、

「凪紗ちゃんだっけ?一緒の班にならない?」

1人だった私を誘ってくれたのはあなただった。

「うん。なろう。」

宿泊学習は楽しかった。
友達もできた。
あなたにお礼を言おうとしたけど、あなたはいつも女の子に囲まれていて言えなかった。

そんなことを思い出していたら、家を出る時間になっていた。

今日は高校の入学式。中学も高校もあなたと同じ学校だ。

「ありさー、先に家出るから鍵閉めてね。」

「わかってるよ、お姉ちゃん。」

「じゃあ、いってくるね。」

「いってらっしゃい。」