「ほらっ」


如月さんはあたしの寝るスペースを開けてくれた。



あたしはここで寝るの?

如月さんと一緒に?


「何固まっているんだ?」


如月さんの声にビクッと反応してしまった。


一緒の布団で寝るって事は…


まだ心の準備が…



如月さんはあたしの考えている事が分かったのかあたしに優しく話してくれた。



「アズが嫌がる事はしない。

ただ今は、アズが怖がらずに眠れればいいと思っているから。



………信じて」



如月さんは意地悪だけどあたしの嫌がる事は『絶対』にしないと思った。



「アズ、俺を信じて」


そう言って如月さんはあたしをギューッと抱き締めてくれた。



「如月さん…本当に信じていいんですか?」


「いいよ、信じて」



あたしは如月さんの言う事を信じる事にした。