「アズどうした?」


「えーっと…」



『寝れないので付いていて下さい』と言えばいいのだが…



言いずらい。



「さっきからずっとお前は何をしているんだ?」


「その、眠れなくて…」


「うん」


「だからね、一緒に居て欲しいなぁ〜って…


あっごめんなさい、迷惑ですよね。お休みなさい」



あたしは言う事だけ言ってその場を逃げようとしたが、

如月さんに捕まった。



「はい、アズ逃げない」


「………」


「怖くて眠れないから俺の所に来たんだよね?」


あたしは小さく首を動かした。


だって如月さんが『頼っていい』って言ってくれたからあたしは如月さんの所に来たんだもん。


「アズ、こっち向いて」


あたしは如月さんからずっと顔を背けていたが如月さんと目を合わす。


「一緒にいよっか?」


怒っている様子も、迷惑そうな感じも全く見えなかった。


如月さんはあたしの手を引いて自分の部屋に入れてくれた。