「アズッ!!!」


あたしの名を呼ぶ大好きな彼。

遠くから走ってきている姿を見て恵子さんは笑っている?



「如月君、仕事終わった?」


「はい、全てやっておきました」


「そう…ご苦労様」


「あの、アズは迷惑かけませんでしたか?
こいつボケッとしている事が多くて…迷惑かけたなら謝ります」



んなっ!

あたしボケッとなんかしていないもん。



「梓ちゃんはとってもいい子だったわよ。私も久しぶりに梓ちゃんと話せて楽しかったし」


「そうですか…」


「2人ともここで夕食でも摂っていったら?

もうこんな時間だし…」



8時


普段ならご飯を食べている時間。


お腹も少し減った。


あたしは如月さんに向かって『食べたい、食べたい、食べたい、食べたい、食べたい、食べたい』と訴えかけるように視線を送った。


あたしの視線に気付き、如月さんはちょっとため息をついて「わかったから、ここで食べていこう」と言ってくれた。