フワッとあたしは何かに覆われた。


気になったあたしは目をゆっくり開けると、仕事から帰ってきたばかりの如月さんがいた。



「あっ…悪い起こした?」


「ううん、大丈夫です」


「そっか、掃除疲れたか?悪いな俺の部屋まで頼んで」



そう言って如月さんはベットに腰を降ろした。


今の如月さんはとっても優しい。


話し方もいつもと違っていて、あたしに語りかけるようだ。



「ちょっと疲れだけだからもう大丈夫です。

ご飯、作りますね」


「まだ早いからもう少ししてからでいいから」


「本当だ」



あたしに腕時計を見せるように左腕を出した。


時計を確認すると5時を少し過ぎた頃。



「今日は早いんですね」


「まぁな、たまには俺も早く帰ってくるからな…」



いつもなら7時位まで帰ってこないのに、珍しく早くて驚いた。