外から聞こえるスズメの鳴き声。


カーテンの隙間から差し込む朝日。


そしてあたしの耳に入ってくる声。



「―――…ズ、アズ。

朝だぞ、起きろ」


「ん~…」


「朝だぞ!」



心地の良い男の人の声。


あたしの好きな声…


「いつまで寝ているんだよっ」



バコッ――――



「いった―い!!」


「さっさと起きろ」


目を開ければそこには、


「如月さん?」


「“おはよう”、アズ」


「おはよーございます…」



『おはよう』って強調して言ってきた。



あれ?それより今は何時?

たしか今日は如月さん、午前中から仕事のはずじゃ…


あたしは枕元にある時計に目を移した。



「あー!!遅刻しちゃう」