「………お願いします」



もう溢れてしまいそう。


だから溢れる前に。



「荷物、折角運んできて貰ったけど…すいません。

出来れば早めに出ていって下さい」



あたしは自分の伝えたい事だけ急いで伝え、ソファーの上から去ろうとした。



「待てっ」



如月さんがあたしの腕を掴んできた。


如月さん、あたしに触らないで。


掴まれた腕が熱い。



「どうゆう事?

俺が納得しないんですけど。
納得するように話してくれない」


「如月さんが居なくてもあたしは1人で生活できます」


本当は如月さんと一緒に過ごしたい。



「今まで1人でも困った事無かったから…」


困らなかった、けど寂しかった。



「だから、だから…

出ていって下さい…………」



これ以上あたしの口から言いたくない。


本当は一緒に居たい。


出ていって欲しくない。




「……………わかった」