意地悪な如月さんが…あっさりと教えてくれるみたい。


やったー!と思っていられるのもほんの数秒…



「教えてやる代わりに条件」


「条件ですか…」


「お前、ピラフ作れる?」


「ピラフくらいなら…」


「じゃあ昼飯ピラフ作って」



そんな簡単な条件で如月さんの職業を聞けるだなんて…
ラッキーだ。



「俺の仕事は…」


「俺の仕事は?」


「俺の仕事は…サラリーマンって覚えておけっ」



はっ…サラリーマン。


言葉、おかしかったような…




『サラリーマンって覚えておけっ』


なんだか…



「曖昧な感じがするんですけど…」


「今度、仕事場に連れていってやるから」



連れていってくれるんだ…



「楽しみにしておけよ」


「はい!」



あたしたちは2年。


この家で一緒に過ごす。


今はまだお互い何も知らない事だらけ…だけどこれからお互いの事、沢山知っていければいいな。