「梓は俺の“太陽”みたいだな」


「太陽?」


「そっ、真っ暗だった俺の世界を一気に明るく照らしてくれた。
ほんっと、太陽だよ」



あたしにとって藤は月。

真っ暗な世界を優しく照してくれる月。


あたしは藤の太陽になりたかった。

一気に暗い世界を照らす太陽。


「藤はあたしの月だよ」


「梓は暗いのがダメだから俺の役にピッタリだな」


そうかもしれない。
誰と居たって暗い場所は怖かったが藤と一緒なら全然怖くない。


「これからも俺の世界を照らしてくれな」


「藤もだよ?」



その時、チャペル内に射し込んで光。


月のように優しく、太陽のように明るく照してくれる光。


あたしたちはその光に包まれながら再びキスをした。























fin.