「じゃあ決まったということで…そろそろ出発しましょうか」


「そうだな…後は荷物を車に積むだけだからな」



あたしの日本残留が決まり次は荷物を車に積む。

藤と喜ぶ時間もない…


「あの、空港まで送りましょうか?

そうすれば梓さんと少しでも長く一緒に居る事ができますけど…」


藤の案だ!


「そうしようよっ!」


お母さんとお父さん微笑んでいる。


「じゃあお願いしようかしら」


「では僕は荷物を取りに行ってきます…

アズ…ちょっと手伝って」


藤に手を引かれてあたしはお父さんとお母さんの部屋に行った。



部屋に入ったら目の前が

真っ暗。



「ふ、じ?」


「よかった、よかった」



あたしは藤に抱き締められた。


「藤…どうしたの?荷物、運ばなきゃだよ…」


「うん、分かっている。分かっているからもう少しこのまま…」


そう言ってさっきより強く抱き締めてきた。