ニコリと少し笑ってから、オレもカレーを口に運ぶ。


そのまま殆ど会話は無いまま、食事は終了した。


理由は葵がオレが話しかけると、ガチガチになってしまうから。


同居し始めてからまともに会話してくれたのって、吸血鬼だってバラす前までかも……短ぇ。


「ごちそうさま…」


先に食い終わった葵は、皿やスプーンをシンクに下げる。


オレはその隙に冷蔵庫から、白い箱を取り出した。


「葵、コレやる」


「えっ?」


葵に白い箱をズイッと差し出すと、不思議そうに首を傾げられた。


「何?コレ」


「いいから開けてみ」