チャッチャと準備を進めていくと、段々いいニオイが辺りに立ち込めて来た。


「ん、上出来♪」


最後に味見をして、味を確認。


食器棚から皿を2枚出して、白ご飯を盛りつけた。


「葵ーー、飯出来たぞーーー」


リビングのテーブルに出来立てホヤホヤのカレーライスを乗っけてると、葵がチョコチョコやって来た。


セットされたカレーを見て、目を見開く葵。


「どうした?葵」


『学校では絶対“前橋”のままで通して!』と頼まれた名前で呼ぶと、口を半開きにしてオレの方を見た。


「コレ……全部三船君が1人で作ったの?」