不満そうにしながらも、スッと私から離れる月模。


よしよし、これで食器洗えるね!!


「葵、オレ宿題片付けてくるわ」


「分かった。頑張ってね」


テキパキと食器を洗っていると、月模は2階の部屋に消えて行った。


1人でキッチンにいながら、色々な事が頭を過る。


ふと壁に掛かっているカレンダーを見ると、2日後の日付に赤い丸が書かれていて、更に小さな文字で何か刻まれていた。


“お父さんとお母さんが帰って来る日”


――――そう……私の両親は明後日、2人揃って帰宅する。


=私と月模の同居が、終わるという事だ。