ああーーー…笑奈は頭はいいけど、運動は小さい頃から苦手なんだよね。


だから運動会や体育祭が近づくと、毎年テンション下がっていた笑奈。


「大丈夫だよ笑奈!1人で戦ってるワケじゃないんだし、私達がフォローするから!!」


「そうだよ笑奈。ホラ頑張ろーーー」


グッ!と右手を拳にして言い聞かせる私の後ろから、女裕も満面の笑みを親友に向ける。


私と女裕に励まされた笑奈の強張っていた顔は、ホッとした様にゆるんでいった。


「ありがと葵、女裕。私頑張る!」


「その調子よ笑奈さぁ~~ん」


「葵………誰よソレ」