いつもはスムーズにしていた会話も、微妙にギクシャクしている。


月模の方は普通に話しかけてきてるんだけど、私が一歩距離を置いてしまっているんだ。


「晩飯、何がいい?」


今日は日曜日なのでご飯当番の月模は、私に晩ご飯のリクエストを聞きたくて何度も呼んでいたらしい。


「あ……何でもいいよ」


「あのさ、“何でもいい”が1番困るんだけど」


「本当に和食でも洋食でも文句言わないから!月模、私ちょっと部屋で休んでるね!」


まるでお母さんみたいな事を言っている月模の目を見ない様に、リビングを出て階段を駆け上がった。