ドキン…ッ


普段はクールな三船君の甘めの瞳と言葉に、胸が高鳴る。


「だから行くぞ」


つい今まで嫌がっていたハズの私は、まるで手品みたいに消えていた。


「う、うん……」


どうしよう。


私は人間で、三船君はヴァンパイア。


私達は血を吸われる者と、吸う者の関係なのに――――…




「好き………」




私の前を歩く三船君に、聞こえない様に呟く。


もうここまで来たら、自覚するなという方がムリだった。


同居し始めて1ヶ月も経ってないのに………私の心は完全に三船君から逃げられなくなっていた。