タンッと体育館の床を蹴る音がして、三船君のTシャツからスラリと伸びた腕からボールが放たれる。


体育館にいる皆が行く先を見守る中、ボールは華麗にリングを揺らした。


「おおっ!入った!」


ヤバイ……今一瞬見とれちゃったよ私………


ハッと我に返って、意味も無く後ろに1つに結んである髪の毛を片手でイジる。


「キャーーン♪三船君カッコイイ~~~ッ♪」


「五十嵐君と加納君も頑張ってーーー」


だが三船君のファン達は、まるでアイドルのコンサートに来ているみたいに騒いでいた。


しかし相変わらず三船君は、無反応。