「わりーわりー。」


ポンポンとあたしの頭を撫でてから、またも友達の方へ戻っていく淳平。

…何だったの?


普通に話せて嬉しいけど、もう少し話していたかったな…


「幸〜?行こ?」


美希達が教室の入り口付近で声をかける。
文化祭始まったらすぐにお化け屋敷に行くために。


「わかったー!じゃあヒナコ、今日もラブラブしてきてね」


「うんっ」


初めはラブラブしすぎててイラっとしちゃったけど、やっぱり幸せそうなヒナコを見ると、あたしまで嬉しくなる。
よかったよかった。


『ごー、よん、さん、にーい、』


放送で文化祭2日目開始のカウントダウン。


『いーちっ』


始まった!!


あたし達は走って学校で一番人気のお化け屋敷へと向かう。
昨日重田と行ったのとはまた別のやつ。

始まってすぐだから、並んでるのは校内の生徒だけ。
そこからパラパラの一般の人達がやってきた。