紙ヒコーキに想いを乗せて




次の日、また文化祭が始まる。


「昨日はごまかしといてくれてありがとね。」


「いえいえ〜」


首元にある小さなキスマークを隠すために髪を下ろして緩く巻いているヒナコをみて、呆れる。


ラブラブカップルめ。


「今日は最終日、がんばろーーーぜえーー!!!!」


「「いえーーー!!!」」


淳平の大きな声でみんなのやる気も上がる。
最終日がんばろ!


っていっても、朝は自由行動なんだけどね。


「今日も重田とまわんの?」


昨日の友達にからかわれる。


「だから違うってば〜」


もう何をいっても聞いてもらえない。

ため息をついていた時


「さ、ち、こ!!」


「わっ!じゅじゅじゅ淳平!!」


突然声をかけられて思わず声が震える。


「きょどってんな〜」


ゲラゲラ笑う淳平。
…こっちは緊張してんだかんね!!


「も、も〜淳平ってば。急に声かけないでよ〜」


なぜ声をかけて来たのかわからないけど、すっごく嬉しかった。