しばらく屋上で待っていると、ドアが開く音がした。


「ひっ…!」


びっくりして変な声が出ると、


「なんだよその声」


と笑う淳平が来た。

な、なんで!?もしかして、ヒナコがよんでくれたの?


「…幸子からなんか話があるって大江に言われたんだけど。」


「あ、うん。あのー、文化祭回る約束…したじゃん?」


そう言ったあと、ちら、と淳平を見ると固まっている。


「あー!!!」


「しっ、静かに!」


ここは一応立ち入り禁止なんだから!!


「すっかり忘れてた。お前、店番いつ?」


「午前だよ」


「うわ…俺午後だわ。明日は?」


文化祭は2日に渡ってやります。


「明日…は午後かな」


「…俺午前」


「ええ!!!」


…沈黙。
そんな…一緒に回れると思って、楽しみにしてたのに。

あたしの顔がどんどん暗くなってくのを見て、淳平は慌てる。


「ほ、ほら、別に一緒に回んなくたって大丈夫だろ!来年もあるし」


来年??それって来年まであたし達の関係が続いてること想像してくれてるの?

淳平はどうせ適当にあたしのことなだめるためにそういうこといってるんでしょ?