キョトンと目を丸くして、クスリと笑うお母さん。
「んー…まあ、どちらかといえば雑かしらね。なんで?」
「い、いや、別に!」
やっぱりあたしって、雑なのか…
今日散々淳平に笑われたから、ちょっと気にしちゃったよ。
「ねえ幸?」
「ん?」
「お兄ちゃんの彼女、どんな人なのかしらね〜」
うふふ、と笑いながら良太を見るお母さんに、ほんの少し恐怖心を抱く。
お母さんには何でもお見通しなの?
恐ろしい…!
いつかあたしもバレるんじゃ…
「さ、さあ。あたしも見たことないから、わからないな〜」
「そうよね。いつか、直接会いたいわ〜」
鼻歌を歌いながらお茶のおかわりをしにキッチンへ行くお母さんを見て、ヒヤヒヤする。
「そろそろ上あがるね。」
「ええ。幸も、なんかあったら言うのよ〜」
「…う、うん!」
なんかって、何?!
お母さんの探偵なみの鋭さにびくびくする。