「ただいまー」
「お、か、え、り!!」
「ぐえっ!」
あたしのお腹に飛びついて来たのは良太。
「り、良太…おっきくなったねえ〜」
意外にも重くて、びっくりする。
「おかえり幸。お茶でも飲んで来なさいよ」
「あ、うん」
いつもは帰って来てすぐに自分の部屋に行くんだけど、リビングに行ってお母さんとお茶をすることに。
あ、良太も。
「はい、幸の好きなミルクティー」
「ありがと〜」
2人で向かい合って座る。
良太はもうあたしじゃなくて、テレビのなんとかレンジャーに釘付け。
「良太みてると、昔の幸を思い出すわ」
「え?」
昔のあたし?
「大吉が小学生になって、遊び相手がいなくなった幸は、いーっつも大吉が帰って来るたびに抱きついてたのよ」
「えー想像できない。」
そういえば…
「ねえお母さん」
「ん?なあに?」
「あたしって、雑?」

