紙ヒコーキに想いを乗せて




「てゆーか、ヒナコ今話して!何があったの!?」


「……中庭行こ?」



2人で中庭に向かう。


中庭のベンチに座って、ヒナコが話し始める。



「昨日…彼氏に会いに行ったの」


「うん。」


「彼、一人暮らしなのね?合い鍵ももらってたから、家に入ったら……」



そこまで話して、ヒナコは泣き出しそうな顔になった。



「話すの辛い?落ち着いてからでも良いんだよ?」


「……うん。」



ヒナコは目尻にティッシュを当て、ポンポンと叩いてから、また話し始めた。



「中に入ったら…彼氏の物とは思えない香水とか…化粧道具とかが置いてあったの。それ見た瞬間、私……」



ついにヒナコの目から雫が落ちる。


そんなことがあったんだ……



「香水のこととか、聞きたくなくて。別れ切り出されたくなくて。逃げてきちゃったの」


「連絡は?」


「とってない……朝、おはようメールが来たけど、無視しちゃった」


「そんな……」



ヒナコの涙は黒くて、メイクが崩れてパンダ目になってる。



「どうしよう」


「……ちゃんと話しなよ!」


「幸…」