「誰にメールしてるの?」 ひょいっとのぞき込んでからケータイを奪う。 「あ、ちょっ、やめ!」 「何々ー?……」 それを見た瞬間、絶句した。 『俺も大好きだよ。愛してる』 お兄ちゃんが……あのおちゃらけお兄ちゃんが………… 「キモ!」 「しーっ、しーっ!」 想像したくない。気持ち悪いーーー ……でも、お兄ちゃんでも誰かを大切に想ったりするんだ。 「今度紹介してね」 「……おう」 するとまたしても思いっきりドアが開いた。