「いでっ!」



何だ?

頭に当たったらしきモノを拾う。
丸まってて、ゴミみたい。


風で飛んできたのかな?


一応広げてみたりする。




“あーーーーーーほ”



「ひゅーーっ」



このゴミを見ニヤニヤするヒナコはおかしいと思う。


……これを見て顔が赤くなるあたしもおかしいと思う。



あたしがここの屋上にいるって、知っててくれたんだ。

そりゃ気づくか。



「あ、大関いない。アイツーー」



ヒナコは向こう側の屋上を隅から隅まで見ていた。

あたしは、くせっけのある汚い字をじっと見つめていた。